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● CIE-XYZ
 
CIEとは、
Commission Internationale de I'Eclairage
国際照明委員会のことです。
 
XYZ表色系の等色実験を繰り返す内にデータが一致しないで、バラツクことが分かりました。
そこで原因を追求したところ、眼球の構造上、 網膜中央部では短波長光を選択的に感じる神経があり、直径約10゜に分布していて、広い視角と狭い視角では、同じ色でも感じ方が違う。
”視角の境界は、4゜である”ということが分かり、XYZ表色系は、 視角4゜以下の視野で測定することで問題は解決します。
しかし、視角4゜以上の視野で測定する場合の基準を考えておく必要が生じました。
そこで、出来るだけ三刺激値や等色関数をXYZ表色系に類似させることとし、 Stiles氏とBurch氏、並びにSperanskaya氏が、 それぞれ視角10゜の視野で行った等色実験から等色関数x10(λ),y10(λ),z10(λ)と三刺激値X10,Y10,Z10を決定し,1964年X101010表色系として採択されました。 次に等色関数x10(λ),y10(λ),z10(λ)のグラフを載せます。
CIEの等色関数図によって、x10(λ)とx(λ)、y10(λ)とy(λ)、z10(λ)とz(λ)を比較すると、3組のいずれにおいても等色関数のピークの波長より短波長側で両者の差が大きいですが、絶対値の差は小さく、X101010表色系とXYZ表色系の特性が類似していることが分かります。
しかし、ここでy10(λ)とy(λ)の違いには注意が必要です。
y10(λ)とy(λ)の差がわずかであっても、等色関数y10(λ)が標準分光視感効率V(λ)に一致しない現れとなり、三刺激値Yが測光量に比例するのに対して、三刺激値Y10が測光量に比例しないことを意味します。
すなわち、光源色の場合、三刺激値Yは光源の光度・輝度などに比例しますが、三刺激値Y10は比例しません。
また、物体色の場合、例えば分光反射率に基づく表面色の三刺激値Yは視感反射率を表しますが、三刺激値Y10はそれを表しません。
次に、三刺激値X101010の式を載せます。
    
最終的に、色を比較する座標が必要なので、色度座標(x10,y10,z10)を求める必要があります。
次に、色度座標(x10,y10,z10)の式を載せます。
    x10=X10/(X10+Y10+Z10)
    y10=Y10/(X10+Y10+Z10)
    z10=Z10/(X10+Y10+Z10)
X10Y10Z10表色系は、CIE補助標準表色系ともいいます。
※なお、より知識を深めていきたい方は、専門家にご相談下さい。
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