■適当講座■
9.花子でCAD  −図形の基礎−
a.図形の名称と特徴 b.図形の各部の名称 c.図形の性質 d.三平方の定理
e.立体の名称と特徴 f.三角関数 g.多面体 h.曲面
i.陰影 j.透視 k.角のn等分法 l.曲線と直線
d.三平方の定理
右図のように角(ACB)が直角である直角三角形ABCにおいて、 BC = a、AC = b、 AB = cとすると、次の関係が成り立つ。
  a2 + b2 = c2
この定理を三平方の定理、またはピタゴラスの定理という

証明
直角三角形ABCの斜辺ABを1辺とする正方形ADEBがあるとき、 この正方形の中には直角三角形ABCに等しい4つの三角形と、 これらの三角形に囲まれた正方形GHIFが入る。
すなわち、こららの5つの図形の面積合計と、正方形ADEBの面積は同じになる。

ここで、直角三角形ABCに等しい4つの三角形の面積はいずれも
  (1/2)ab = 0.5ab
であり、正方形GHIFの面積は、
  ( b - a ) x ( b - a ) = ( b - a ) 2
であることから、以下の関係式が成り立つ。
  4 x 0.5ab + ( b - a ) 2 = c 2
この式を整理すると、
  2ab + b 2 - 2ab + a 2 = c 2
  a 2 + b 2 + 2ab - 2ab = c 2

  a 2 + b 2 = c 2

三平方定理の応用
あ) 直角三角形の辺の長さ
直角三角形の2辺の長さがわかれば、残りの長さが求められる。
例1 例2
x 2 = a 2 + b 2 より、
x = ( a 2 + b 2 ) 1/2
a 2 + x 2 = c 2 より、
x = ( c 2 - a 2 ) 1/2
※ 1/2乗とは、ルートのことです。

い) 特殊な直角三角形の3辺の比
直角二等辺三角形の辺の比は、
1 : 1 : 21/2
鋭角が30°、60°の直角三角形の3辺の比は、
1 : 2 : 31/2

う) 平面図形への応用
右図において、隣り合う2辺の長さが a、bである長方形の対角線 l は、
  l = ( a2 + b2 ) 1/2

また、1辺が長さ a である正方形の対角線の長さ l は、
  l = ( 2a2 ) 1/2 = ( 2a ) 1/2

え) 座標平面上の2点間の距離
2点 P(x1 , y1)、Q(x2 , y2)間の距離dは、
   [ ( x2 - x1) 2 + ( y2 - y1) 2 ] 1/2

お) 接線の長さ
半径r の円の中心からの距離がd である点から引いた、接線の長さ l は、
   l = ( d2 - r2 ) 1/2
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