■適当講座■
9.花子でCAD  −製図の基礎−
a.製図の概要と目的  b.製図の原理と表現方法  c.製図における図形表現方法  d.製図と寸法記入
d.製図と寸法記入
 あ)寸法とは   い)寸法記入の方法

い)寸法記入の方法
寸法記入する際に用いる寸法記入要素には、 具体的な寸法のほか、寸法線、寸法補助線、引出線、寸法線の端末記号があります。 寸法記入要素については、下図を参照して下さい。
寸法線
対象物の寸法を記入するために、 長さまたは角度を測定する方向に平行に引く線。 寸法線は細い実線で表し、両端は矢印等の端末記号で明示します。
寸法補助線
寸法線を記入するために、図形から引き出す線。 寸法補助線も、寸法線同様に細い実線で描きます。 寸法線を指示する対象部分の両端から平行に、原則として測定方向へ向けて垂直に引き出します。 ただし、必要な場合には斜めに引き出すことが出来ますが、互いに平行にします。 また、寸法補助線は寸法線をわずかに越えて延ばします。
引出線
特定の箇所のみに関する記述や記号などを示すために 引き出す線。 細い実線で描きます。 原則として斜め方向に引き出し、端部を水平に折り曲げて、その上部に注記事項を書きます。
端末記号
寸法線の両端を表す記号。 角度15〜90度の開き角をもった矢印、 または45度に傾けた斜線あるいは黒丸で表します。 1図面中では、これら端点記号の内、1種類だけを使うのがよいです。
寸法数値の向き
寸法数値の記入にあったては、 次の方法1または方法mのいずれかによる。 ただし、1枚の図面には1つの方法だけを用います。
方法1:
寸法線に平行かつ中央上部に記入します。 数値は図面の下側および右側から読むことが出来るようにします。 斜めの寸法線および角度寸法線の値もこれに準じます。
方法2:
数値は図面の下側から読むことが出来るようにします。 水平でない寸法線は数値記入出来るように、 出来る限り中央に近い位置で切断します。 角度寸法の値もこれに準じます。
寸法補助記号とその意味
寸法を付けた形状の意味を明確にし、 図面を理解しやすくするため、 寸法を表す数値に下記表にあげる寸法補助記号をつけます。 これらの寸法補助記号は、円弧の長さ記号をのぞき、寸法値の前におきます。
表 寸法補助記号
項 目 記 号 呼び方 用 途
 直径 φ   まる  円の直径を表す寸法値の前につける
 半径 R   あーる  円の半径を表す寸法値の前につける
 球の直径 Sφ   えすまる  球の直径を表す寸法値の前につける
 球の半径 SR   えすあーる  球の半径を表す寸法値の前につける
 正方形 □   かく  正方形の一辺である寸法値の前につける
 円弧の長さ ⌒   えんこ  円弧の長さを示す寸法値の上につける
 厚さ t   てぃー  厚さを表す寸法値の前につける
 45°の面取り C   しー  45度の面取り寸法値の前につける
以下に寸法補助記号を用いた寸法記入の例をあげます。
共通形状からの寸法記入
同じ方向の複数の寸法が共通の起点を持つ場合に用いる記入方法であり、並列寸法記入法と累進寸法記入法の2つがあります。
並列寸法記入法: いくつかの寸法線を寸法数値が記入しやすいように 間隔を空けて、互いに平行に配置する。
累進寸法記入法: 各寸法の起点となる位置の寸法線の端に起点記号をおき、 それぞれの寸法線とは反対の端だけに矢印などの端末記号をつけます。 寸法値の記入は、矢印の近くで、対応する寸法補助線位置、 あるいは矢印近くで、寸法線の上側の位置などにします。
並列寸法記入の例
累進寸法記入の例

前(d.あ)寸法とは)← ここ(d.い)寸法記入の方法) →次(花子テクニック)
* *
▲このページトップへ
Copyright(C) kinuta.jp