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■適当講座■
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10.花子で立体図 等角投影図基本

基本3 楕円分度器の作成
回転体を描くには、35°16’楕円分度器が必要です。
ただ、楕円分度器という場合、35°16’楕円分度器のことです
1軸回転体では、X、Y、Z楕円分度器のどれか1つを使いますが、 2軸回転体の場合、X、Y、Z楕円分度器の内、2つを使うことになります。
場合によっては、1軸回転体を描いた後、変更等で、その回転体の1面が、 さらに回転するように修正する場合があります。
このような場合、回転面の楕円比が分かっていれば良いのでしょうが、花子ではよく、回転面の せん断・回転で回転面を菱形(平行四辺形)から四角形に変換して楕円を載せて、 回転面の楕円を作ることをします。
よって、任意の楕円比の楕円分度器の作り方も考えて見ます。
楕円分度器作成では、基本である手書き方法から花子方法へと見ていきます。
結論
市販の楕円分度器は、回転角度と縮み率の両方が明記されていますが、 画面上で作成する楕円分度器には、作図と言う特性上、縮み率が出てきません。
※昔は、複数の楕円分度器のセットが製図用品として販売されていた(例:内田洋行さん)
花子での実角度(実角)は精度が出ないので、楕円分度器角度は5°以上で、 作図に耐えられます。
よって、楕円分度器を作成するより、楕円分度器の諸元値を作って活用した方が、 実際には便利です

手書き風楕円分度器の作成
あまり使うことはないと思いますが紹介しておきます。
花子独特の操作方法を盛り込んでおりますが、花子独特の操作を削除すると そのまま手書きでの楕円分度器の作図になります。
楕円長軸が50mmで5°単位の楕円分度器を作ることにします。
楕円短軸を計算します。
50mm x 0.5774 = 28.87 = 28.9mm
作図に入ります。
元になる円分度器が必要ですので、半円を描きます(図20左)。
円の中心から直線を引きます(図20右)。
円分度器の用意
図20 円分度器の準備

直線を図形指定して、回転で5°単位で連続を指定して、回転を実行します(図21)。
円分度器の完成
図21 円分度器の準備

楕円を描き、図形指定して、図形情報で
    幅 50.0mm
    高さ28.9mm
を入力します。
楕円を円の真下に配置します(図22左)。
円周と交わっている直線の交点から楕円に向かって、直線を引きます(図22右)。
円分度器から楕円分度器へ
図22 楕円の準備

直線アイコンをクリックして、作業領域で右クリックして、詳細設定を選択します。
ダイアログが表示されましたら、中心を選択します。
楕円の中心から円から下りている線と楕円円周が交わる交点まで線を引きます(図23)。
楕円分度器の作成
図23 楕円分度器の作成

別の円周と直線の交わる線から楕円に向かって垂線を引き、図23を繰り返していきます。
  • 楕円内の線が多くなると、ファンクションキーの交点の指定が出来にくくなります。
    そこで、1本線を引いたら、いらない線(垂線)を消し、その後、必要な線を移動しておいて、最後に 直線の中点指定で楕円の中心指定とで、もとに戻すのがよいと思います。
    花子3系では楕円内の線をロックするだけでいいです。
    楕円に線が引けましたら、円分度器の45°線から垂直線を引き、楕円内の直線30°と150° 線の色を変えます。(図24左)。
    楕円を元図残すで縮小します。(図24右)。
  • 楕円分度器の加工
    図24 楕円分度器の加工

    交点切断−削除でいらない線を消して、60°回転、120°回転します。
    図25の左からY軸回転用楕円分度器、X軸回転用楕円分度器、Z軸回転用楕円分度器になります。
    楕円分度器の完成
    図25 Y/X/Z軸楕円分度器の完成

    基本図を描くへ← →楕円分度器の作成−花子の場合へ

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